あなたのお腹の中にもピロリ菌が!?
胸やけや吐き気、胃の痛みなどの症状を「ちょっと調子が悪いだけ」と放置していませんか?それらの症状は、胃の中のピロリ菌が原因かもしれません。
ピロリ菌の治療(除菌)をせずにいると、症状が続くだけでなく、慢性胃炎や胃がんなど、さまざまな疾患のリスクが高まります。
ピロリ菌がいるとどうなるの?
- 胸やけ、吐き気
- 胃もたれ
- 胃の痛み
- 食後の腹痛
- 空腹時の腹痛
- 食欲不振 など
風邪をひいたときなどに誰でも経験する「ちょっと調子が悪いだけ」という症状も、ピロリ菌感染のサインである可能性があります。気になったとき、症状が続くときは、ピロリ菌検査を検討しましょう。
こんな病気に繋がる可能性が…
- 慢性胃潰瘍
- 慢性胃炎
- 胃がん
- 十二指腸潰瘍 など
ピロリ菌感染によって起こった慢性胃炎(ピロリ菌感染胃炎)は、胃がんへと進展する可能性が高いと言われています。胃がん患者の99%がピロリ菌に感染していたという報告もなされています。
ちょっとした症状を放置していただけのつもりが、思わぬ病気を引き起こすことがあるのです。
ピロリ菌の検査方法
ピロリ菌検査は、内視鏡を使用する方法と内視鏡を使用しない方法があります。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍の方は、保険診療で感染診断・治療を受けることができます。
内視鏡を使用する検査
培養法
胃の粘膜組織を採取し、ピロリ菌の育ちやすい環境で1週間ほど培養した上で判定します。
迅速ウレアーゼ試験
尿素を分解する「ウレアーゼ」という酵素の働きを、試験液の変化で測定し、ピロリ菌の有無を調べます。
組織鏡検法
胃の粘膜組織に特殊な染色を施し、顕微鏡によってピロリ菌の有無を調べます。
内視鏡を使用しない検査
血中、尿中ピロリ菌抗体検査
ピロリ菌に感染した場合に産生される抗体を、血中、尿中から測定します。数値が高ければピロリ菌に感染している可能性が高い、というスクリーニング検査です。
便中ピロリ菌抗原検査
ピロリ菌の抗原の、便中の数値を調べます。身体への負担なく行える検査です。
尿素呼気試験(UBT)
13C-尿素を含む診断薬を飲み、その前後の呼気を集めて調べます。身体への負担なく行える検査です。
ピロリ菌に感染している場合の除菌治療の流れ
ピロリ菌検査で「陽性」であれば、内服薬による除菌治療を行います。
なお、他の病気・疾患のお薬を服用中の方は、必ずお申し出ください。(特に胃薬、血液をサラサラにする薬)
除菌治療(1回目)
ピロリ菌を除菌するお薬を1日2回、1週間にわたって服用します。
判定
1回目の除菌治療を行ってから4週間後、尿素呼気試験を行います。ここで「陰性」となれば、治療は終了です。「陽性」であれば、2回目の除菌治療へと進みます。
除菌治療(2回目)
1回目の除菌治療とは異なるお薬を、1日2回、1週間にわたって服用します。
判定
2回目の除菌治療を行ってから4週間後、再度尿素呼気検査を行います。ここで「陰性」となれば、治療は終了です。
「陽性」であれば、3回目の除菌治療へと進みます。ただし、3回目以降の除菌治療は自由診療となります。
除菌する薬の副作用は?
ピロリ菌の治療で使用するお薬は、強い殺菌作用があります。そのため、ごく稀に、以下のような症状が現れることがあります。
この中でもっともよく見られるのが、下痢症状です。副作用が現れたときには、すぐに大阪市鶴見区の服部クリニックまで、ご連絡ください。
- 発熱
- 便がゆるい、下痢
- 血便
- 腹痛
- 味覚異常
- 肝機能の数値異常